MacとiPad両方持ってる人は是非試してみて。
Apple製品はそれぞれの製品をiCloudで繋ぐ事(しなくても出来ることがありますが)で連携が非常にやり易いように設計されています。
1番身近なところでは、iPhoneでコピペした文字をiPadやMacでペースト出来るとか、それぞれの端末にBluetoothで画像転送出来るなどなど。
MacとiPad両方持っている方は「Sidecar」という機能で、Macのサブディスプレイとして使用している人も多いと思いますが、中国でやっているからかそれとも通信状態がイマイチなのか、ストレス無く使用できることが少ない印象があったのと、iPadの機能が同時に使えないという欠点もありました。
今回、ユニバーサルコントロールという機能が追加される事となりましたので、Beta版ですが使ってみました。
ユニバーサルコントロールとは?

簡単にいうと、
1、MacとiPad、それぞれのOSを起動している状態で1つのキーボードとマウスで両方操作が出来るようになる。
マウスやトラックパッドで自由にカーソルを持っていき、それぞれの画面を操作・入力が可能。
2、ファイルのやり取りも相互やり取り可能となる。
例えば、Macのデスクトップにある写真ファイルをドラッグ&ドロップでiPadで編集中のKeynoteに直接貼り
付ける事が出来るなど。

MacはMacに付いてるキーボード、iPadは別途接続しているMagic Keyboardと別々で操作する必要が無くなり、自分が使いたい入力デバイスで両方操作が出来るようになります。
メリットとしては、個人的には単純に手間が減る、MacとiPadを両方同時に使用できるところだと思います。
この機能、macOSの機能となっていますので、ベースはMacになるのかと思います。
設定方法。
2022年2月時点ですが、この機能は正式リリースされておらず、Beta Software ProgramからBeta版OSのダウンロードとインストールが必要となります。
Beta版OSは、Appleが開発した最新の機能を正式リリース前に市場ユーザーに使用してもらいながら完成版を作る為のOSですので、今まで使用出来たソフトやAPPがインストールする事で正常使用出来なく場合があります。
実際にStarbucks JapanのAppが使えなくなりました(Beta 2にアップデートしたら使えるようになりました)。
ということで、Beta版OSを入れてまで・・・という事であれば正式リリース版でやってもらえれば。

今回はBeta版OSを入れるところから。
必須なもの:Mac本体、iPad本体、macOS Monterey 12.3、iPadOS 15.4の4つ。
Mac本体はMonterey 12.3に対応している、及びiPad本体はiPadOS 15.4に対応していなければなりません。
1、Beta版インストールする為に登録。
登録ページがあるので、そこから登録します。
画像はMacですが、iPadも同じようなやり方になります。ベータプログラムの紹介のホールページから入ります。


2、Beta版OSのダウンロードとインストール
Macの場合は、macOS Public Betaアクセスユーティリティをダウンロード、インストールした後、「システム環境設定」⇒「ソフトウェア・アップデート」と見ていくとアップデート出来るようになりますので、そうなっていればダウンロード・アップデートをしてください。



iPadの方はプロファイルをダウンロードし、iPadをアップデートします。
アップデート後、「設定App」⇒「一般」⇒「ソフトウェア・アップデート」の順に見ていき、アップデート出来るOSがあるか確認します。
Beta版が出てこなかった場合は、一旦戻って少し時間経過してからもう一度「ソフトウェア・アップデート」で見てみるとBeta版がダウンロードできるようになっていると思いますので、そうなっていればダウンロード・アップデートをしてください。


万が一のデータ消失を避ける為に、データのバックアップは取っておきましょう。
3、OSインストール後の本体設定方法。
ユニバーサルコントロールの機能自体はmacOSの機能となっています。
なので、Mac側で設定するのみで、対応可能です。
画面のスクショでざっと説明します。




設定自体は難しくありません。
使用感。
1つのマウスとキーボードで両方の端末を操作できるという事で、操作基準がについては、操作しているマウス(タッチトラックパッド)がどちらの端末で使用しているか?になります。
MacとiPad、マウスとキーボードがMacにのみある場合はわかり易いのですが、iPadにも何かしらのキーボードなどを繋いでいる場合、キーボード2つ・マウスかタッチトラックパッドが2つある状態になります。
その場合は、どっちも動きます。
使ってみた感じとしては、操作性はSidecarと異なり接続良好というより繋ぐ為の情報量が非常に少ないので遅延などもほぼ無く、ストレス自体は溜まらないと思います。
ただ、iPad側のマウスカーソルの速度とMac側のカーソルの速度差が大きく、調整してもそんなに差が縮まらないので、操作の慣れが必要です。
また、自分が使い易いデバイスで両方が同時に操作出来るのはかなり快適です。






ユニバーサルコントロールはApple純正のマウスやキーボードでは無くても使用出来ます。
Mac側キーボードと(外付けではない)タッチトラックパッドでiPadを操作するとMacとほぼ同じような操作間で使用出来ますが、Macに接続しているLogicoolのマウスでiPadを操作するとホイールが機能しませんでした。
たまにホイールとかが機能していたように思ったのですが、改良してほしいところではあります。
逆にiPad側に接続している外付けMagic KeyboardとMagic MouseもMac側で普通に使えます。
Magic Mouseのスクロールも普通に出来ますが、指を滑らした分しかスクロールしないのでWebの長いページを一気に上下にスライド出来ません。
ドラッグ&ドロップでのファイルのやり取りは、iCloud接続していればiPadからファイルApp経由でMacに保存している(全部ではないが)ファイルにたどり着けるのですが、Macに繋いでるUSBなどの外部ストレージから引っ張れる??????
現時点では思ったほど使用する事が無く、色々と使っていくうちに便利だな〜と思える時が来るかも知れません。
類似サービスとの比較。
Logicoolが数年前から自社製マウスやキーボードをユニバーサルコントロールのように出来る機能が存在しています。
Logicool Flowという機能です。
これのすごいところは、MacとWindowsの間でも繋ぐ事も出来ます。
異なるOSメーカー間でコピペとかも出来るので非常に優秀です。
デバイス自体に定評のあるLogicoolだけに非常に優れた機能なのですが、何故か私の持っている端末では上手く機能しませんでした。
設定の仕方などが悪かったのかも知れませんが、色々やっているうちに疲れてしまったので諦めました。
このLogicool Flow、2台に繋げる端末はWindows PCかMacとなりますので、iPadは対応していません。
最後に。
便利だな〜と思って今回書きながらここで思ったのが「これ誰のため?」って感じの機能のように思えました。
私的には打ち易いキーボードやマウスで同時に使用出来ることは便利なのですが、MacとiPadを並べて同時に使用する人って少ないように思えました。
こういう事が出来るとタブレットは使用頻度が少ないしな〜と思っている方々に対する購買意欲を掻き立てる為の機能のように思います。
そして、双方を使いやすくする場合は、外付けマウスやキーボードがある方が快適です。
MacやiPadを少し遠目に置いて、外付けMagic Keyboardを自分のセンターに持ってくるとかなりやりやすくなると思いますが、自分のやりやすいポジションを決めれば決めるほど、費用が嵩んでしまい散財してしまいます。
これもメーカー側の作戦なんでしょうかね。