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JRきっぷのネット予約が使いにくい説【軽く検証】

JR系は券売機もどのネット予約も使いにくい、と言われていますが・・・。

以前から、JR東日本と西日本がみどりの窓口を削減するという事で、減らし続けた結果みどりの窓口が大混雑。
そうならないようにネット予約を充実、チケットレスで特急や一部の新幹線に乗れるようにしたものの、使いにくい・・・。
とよく耳にします。

日本に帰ってきてから、出張などでJRはよくお世話になっているのですが、どうなのか?検証してみます。

2024年8月時点での情報です。

Yahoo!ニュースの記事で

この記事だけでなく、AbemaTV等いろんなメディアで同じような内容を取り上げられていました。

最近のJRの新幹線などのきっぷを買うにあたって、出てくる話は以下の通りです。

1、みどりの窓口は削減で大行列
2、指定席券売機(みどりの券売機)は使いにくい
3、指定席券売機(みどりの券売機)の話せる券売機はコールセンターに繋がらない
4、ネット予約(えきねっと等)が使いにくい

こんな感じのようです。
個人見解ですが、慣れない人が券売機を使っていると時間が掛かるので、並んでる人はなかなか順番が回ってこないし、使っている人も後ろの人に気を使うように思います。

次にネット予約ですが、記事で気になったのは、

娘のきっぷ購入の際に、えきねっとも試してみた。こちらもある程度のきっぷの知識が必要だが、気になったのは、ちょっと不思議な選択肢が一番上に表示されたことだ。新大阪駅から大阪駅までのわずか4分ほどの移動に、特急料金のかかる「特急サンダーバード」を使うものだ。
Yahoo!ニュースの記事より

って、新大阪⇒大阪までをネット予約・・・そんなことやる奴おるか?というツッコミが入りそうではありますが、事実として確かに列車検索が賢く無いです。
むしろYahoo!乗換案内の方が断然まともな結果が出てきます。
何十年も鉄道事業やっている会社のシステムで出てくる検索結果では無いです。

といった感じで、ネガティブな話が多いようです。
試しに、3つほど検索をかけてみました。

えきねっと。東京⇒上野の検索で第1候補に有料特急。
e5489。東京⇒上野の検索で第1候補に有料特急。
Yahoo!乗り換えアプリ。東京⇒上野の検索で第1候補に在来線。特急は出てこない。

JRのネット予約

しかも、JRグループ1社ではなく、JR6社で色々存在しています。
・ニュースで最も取り上げられる日本の首都東京に本社を構えるJR東日本のえきねっと
・世界一ボロ儲け路線の東海道新幹線と直通する山陽新幹線や線路繋がっている九州新幹線の予約が出来る出張族マストのEXPRESS予約
 (スマートEXも同じ)
・恐らくシステム的には良く、西日本ではお得だが、何となく中途半端感のあるJR西日本のe5498
・九州だとこれ一択?のJR九州のネット予約
・北海道はえきねっと、四国はe5498、東海は在来線は無し
と言った感じで、4つの会社が別々のシステムで運用しています。
※サイバーステーションもありますが、メリットが他より少ないので割愛。

結局、どれを使えば良いのか?悩みますね・・・。
総論の結論は最もよく使うエリアの鉄道会社のネット予約が確実ではありますが、ポイントとかを言い出すとそうとも限りません。

JRのネット予約、サイトがたくさんあります。

ネット購入、ユーザーの都合悪い事が多い

一番使用している人が多いであろうJR東日本のえきねっと基準ですと、

【えきねっと きっぷ購入で出来ない事】
・東海道・山陽・九州新幹線や寝台特急サンライズなどのJR東日本・JR北海道以外の特急列車の座席指定。
 一部、窓側・通路側・A〜E席の選択は可能。
 ※指定席・自由席特急券自体は購入可能。
・WEST EXPRESS銀河など、一部の指定席特急券の予約購入。

【えきねっと きっぷ受取場所】
JR東日本 指定席券売機・みどりの窓口
JR北海道 指定席券売機・みどりの窓口
JR東海  東海道新幹線駅・一部の在来線駅の指定席券売機
JR西日本 北陸新幹線駅・一部の北陸在来線駅のみどりの券売機・みどりの窓口
JR四国・九州 受取できません

等々、実は困ることが結構あります。
一言で言うと、情報をきっちり持っていないと利用していも不便。
逆にいうと、情報をきっちり持って利用すれば便利で得する。
でもあります。スマートフォンの契約と似ているような・・・。

また、UI(ユーザーインターフェイス)もあまり使い勝手が良く無いような気がします。
検索結果が賢く無い上、操作が直感的では無い、というか。

使った方が良い理由はあるのか?

かなりたくさんあります。

1、ネットで買えます。
  ⇒窓口に並ばなくて良い=時間が買える。
2、買い方次第で実費交通費が安くなる。
  ⇒金額的にお得になります。
3、カードのポイントがたくさん貯まります。
  ⇒使用するクレジットカード次第。
4、予約変更や取消もネットで出来ます。
  ⇒状況次第では、ネットで出来ないケースもあります。

メリットを書いているのに、ちょいちょいデメリットがおまけで付いてくるところが微妙でもあります。
普通列車は何も考えずにICカードで乗車可能、新幹線や特急乗る時は稀であり、そんな事の為にイチイチ情報を仕入れるのが面倒。

じゃあ、券売機はどうか?
駅まで行って、券売機でポチポチと何回も画面タッチしてようやく購入できますが、面倒く臭いんです・・・。
絶対みどりの窓口に行って買った方が楽です。
みどりの窓口がそもそも無い、有るけど複数名並んでるから、券売機を使う感じでは無いでしょうか。

だから、みどりの窓口に行きますね。楽だもん。
また、日本はまだまだ現金社会でもありますので、ネットでの予約購入自体に抵抗があるかも知れません。

比較。民族大移動の中国では?

6年ちょい中国駐在してたので、少しだけ比較します。
長期連休では1ヶ月で90億人が移動するようなので、とんでもない事になっているのか?

私が赴任した2017年頃はアプリもなく、自動券売機(日本でいう指定席券売機)はあっても、アプリがない状況でした。
ごく一部の路線以外では、ほとんどの中国人は券売機を使わず窓口できっぷを購入していました。
⇒ごく一部の路線は、外国人でも購入できました。当時は、中国人に「券売機空いてるから、そっち使えって」と何十回も思いました。
春節ではなくても窓口が大変な事になっており、事前にきっぷを持っていなければ出発2時間前に出発駅に行かないと乗りたい列車に乗れない可能性がありました。
なので、値段は少し高くなりますが、駅以外できっぷを座席予約・販売する店が街中にもありました。

そこから、スマホアプリが誕生し、外国人以外本格的にネット予約が出来るようになったのは2018年くらいでしょうか。
それ以前は自国民しか使えない仕様でしたが、一気にアプリ利用が増えて今ではほとんどの人がアプリで購入しています。

【中国の鉄道きっぷ事情】
・中国国鉄1社でアプリ開発、全国のきっぷ買えます。
・在来線の概念がない。全て特急以上。
・日本のような、ややこしいきっぷのルールが少ない。
・きっぷ自体不要。乗車下車時は政府発行の身分証必要。予約後は身分証あれば乗れます。(外国人はパスポート)
・市営地下鉄はWechat・AlipayからQRコード登録すれば、それで乗れます。

純粋に全てがシンプルです。
Suicaにチャージ足りないと乗車も出来ない、一部では特急券の発券が必要、なんて面倒な事はありません。
ポイントもなく、値引きも無さそう、でも窓口に何時間も並ぶ事が無くなり時間が買えました。
比べると、日本は面倒が多い、手間掛ける、ルールややこしい、現金主義が多い、だから窓口に長時間並ぶ・・・という事でしょうか。

また、中国の人は何でもかんでもスマホ。老若男女スマホ。持っていない人がいないくらいスマホでやり取りする国です。
中国国鉄がアプリ開発しましたが、Wechat・Alipayといった日本では生まれないスーパーアプリからでもほぼ同じ操作で簡単にきっぷが買えます。
肌感8割以上がアプリで購入していますが、国民性なんでしょう。

中国鉄路公式アプリ

最後に

「アプリで買うことを前提としていない」「日本らしいややこしく細かいきっぷのルール」「JRが6社に分割民営化された事で自社利益を最優先にしなければいけない経営」今更どうしようもないのですが、使いにくい状況は窓口も券売機もアプリも運営しているJR以外変えることが出来ません。
ザクザクポイント提供しポイント漬けにしてでもネット予約を推奨しているように見えます。
「理解し使いこなす」事が一番近道であり、一番得する手段となります。

という事で、次回JRきっぷのネット購入、徹底解説をやってみます。
私自身、結構使っていますが、今だに困る事もありまして。キャンセルとか・・・どこできっぷ発行出来るのか・・・などなど。
純粋な使い方、お得な買い方、JR会社毎の違い等・・・。結構大変な事になりそうですが。
理解し使いこなした者勝ちなところでもありますので、頑張ってやってみようと思います。

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