マイル・チケット

出張プロ?がやる国際線航空券安く買う方法【解説と注意点】

プロと語れる程では無いですが、結構買ってきてますので。

どんどん国際線フライトが増えてきて、普通に海外旅行が出来るような状況になりつつありますので、旅行計画を立てる人が増えてくると思います。
海外旅行で1番か2番に費用が掛かるのが航空運賃とホテルになります。
ホテルは旅行の目的として利用するケースも多く、逆に飛行機は目的地に行く手段と見られるケースが多いと思います。
(飛行機に乗る事が目的な人もいますが。)

手段であれば安いに越した事は無い、旅行「先」で色々経験したいからそっちに費用を回したい、と考える人も多いでしょうから今回は10年以上前からバンバン出張している私が国際線航空券を後悔せず安く買う方法を解説します。
とにかく安く、だとLCC一択となりますが、今回はフルサービスキャリアをベースにしてます。

【前提条件】
・定期的に海外出張行くが経費を意識している人や年に1回2回1週間とかの長期休暇が海外旅行に行くような人向けになります。
・トラブルOK、時間の余裕がある、頻繁にあちこち海外旅行に行っている旅行上級者向けではないです。
1、航空会社はANAを基準にしてます。
 ⇒航空会社によって内容が異なる場合がありますが、基本的には同じ傾向であると思ってください。
2、座席はエコノミークラスを利用。安く乗りたいという事から。
3、運賃クラスは購入後航空券キャンセルは有償で可能。当然キャンセル不可の方が安いですが。

基本を押さえましょう。

国際線の航空券は日本国内線の航空券とは若干ルールが異なるところもありますので、そこを理解した上で航空券の購入方法を検討します。

①355日前から購入が可能。

約1年前から航空券を購入する事が可能です。
航空運賃は空席が沢山ある時は安く、繁忙期や空席が少ない時は高くなる傾向ですので、約1年前から予約購入が出来る事は重要な事です。
ここは新幹線や鉄道とは異なります。
但し、日本国内線のように出発何日前までに予約購入すると安く購入出来る「Super Value 75」等といった早期割引運賃制度はありません。

参照:ANA公式サイト

②航空券予約してから決済するまでに猶予期間がある。※一部注意有り

予約クラス次第ではありますが、航空券を予約して即座に決済しなくても、その時に選択する航空券を確保出来ます。
方法が2つありますが、どちらも適用されるのは「運賃そのものもは予約したタイミングの金額」「税金やサーチャージなど運賃以外は決済する日の金額」となります。
【注意】安い方が適用される訳ではありません。

①電話窓口(WEB不可、1週間、5,500円)
ANAマイレージクラブへのお問い合わせ窓口に電話で航空券予約すると、予約日から1週間以内に決済すればOKというものです。
これを使う事で、より安い航空会社や航空運賃を探す時間が作れますが、1週間経過すると自動解約されます。延長も不可です。
決済も電話窓口のみとなっており、発券手数料が5,500円掛かります。(ダイヤモンドサービスメンバーは発券手数料掛かりません。)
電話窓口ですが、AMC会員でも一般ですとなかなか電話が繋がらないと思われますので、確保期限ギリギリに決済しようとすると繋がらずキャンセルという事も起きる危険もあります。

②Keep My Fare(WEBのみ、72時間、1,000円)
ANA公式サイトから航空券予約する際に利用でき、予約日時から72時間(3日ではない)以内に決済すればOKというものです。
電話よりも期間は短いのですが、猶予は出来ます。
料金が1,000円と電話よりも安く、WEBで決済出来る為、電話のような繋がらないリスクは低いです。

③日系航空会社便なら、国内線乗り継ぎ割引が利用可能。※一部注意有り

地方⇒羽田・成田⇒海外、もしくは海外⇒羽田・成田⇒地方といった「地方⇔羽田・成田」の移動がある場合、同じ航空会社のフライトで通常より安く乗れます。混雑や今後のルール変更にもよりますが、片道5,000〜10,000円程度だったと思います。
また、国内線の乗り継ぎ区間では、購入済フライト同日で空席が有る場合に限り、購入した便よりも早い便に変更手数料無しで搭乗する事が可能です。

例 ニューヨーク⇒羽田⇒福岡ルートを国内線乗り継ぎ割引で購入した便で、羽田⇒福岡便が1月3日12時00分発を購入していた場合、同日1月3日の11時59分以前の羽田⇒福岡(もしくは同一空港扱いの北九州・佐賀)便に変更が可能です。

但し、こちらも注意としては、
①日本国内線乗り継ぎのフライトの日程もしくは同日でも購入した便よりも遅い時間の便への変更は、変更希望日やそれに直接紐ついている国際線のフライトも一緒に変更対象となりますので、変更に多額の費用がかかる場合があります。
日本国内線乗り継ぎのフライトのみ変更なのに1万円以上、国際線のフライトの運賃クラスで同クラスが一杯の場合は数万円掛かる場合があります。
⇒運賃クラスで同クラスが一杯?と思った人、航空会社は航空券の販売はオーバーブッキングをしていますので、一度予約を取り消すと直ぐに埋まってしまう為、このような現象が起きます。

②国内線乗り継ぎ割引は文字通り乗り継ぎとなる為、日本から海外への出発であれば出発時間の24時間以内に国内線乗り継ぎのフライトが到着する便、海外から日本へ到着であれば到着時間から24時間以内に国内線乗り継ぎのフライトに搭乗する便であれば、国内線部分に掛かるはずの消費税は掛かりません。逆にいうと乗り継ぎ時間が24時間を超える場合、国内線部分の運賃に消費税が掛かります。

乗り継ぎ時間の基準は、航空会社の時刻表の時刻となります。遅延などによる影響は受けません。

③日系航空会社便と書いてますが、LCCではこのサービスは無いです。

左:シンガポール⇔東京、右:シンガポール⇔東京⇔札幌。差額11,580円で札幌往復が可能。

④日本だけでなく、海外の繁忙期にも注意。

日本に住んでいると日本の休みを意識しますが、海外の休みを把握しない事があると思います。
欧米では夏と年末年始、中国は春節と国慶節と訪問国も長期連休だと航空運賃は高額になり易いです。

1、予定を早く決めて購入する。(ベスト)

最も確実に安く購入するには、空いているタイミングで購入する事になります。
実質、とにかく早く航空券を予約購入する事となります。
特に繁忙期は相当前から席が埋まってしまう傾向にあります。
355日前から購入する事が出来ますので、かなり先の日程でもほぼ日程確定出来るのであれば確定し次第購入するのが1番です。
フライトの空席状況と運賃が連動しますので、出発日程が近づく程空席が減ります。

2、バーゲン(タイミングと行き先が合えばベスト)

ANAだとタイムセールと呼ばれるものがあります。
不定期・販売期間限定・利用期間限定で販売されるお得な航空券となります。
23年1月にハワイ便のセールがありました。
1週間の販売で利用期間が3月1日〜5月31日までという事でGW期間でも設定があったかも知れませんのでセール初日の販売開始後早々に売り切れたかも知れません。
定期的に公式サイトをチェックしていると掘り出し物的に出てくるかも知れません。

3、予定日前後3日の航空運賃を確認する。(まあまあ)

もし、日程を少しずらす事が可能な旅行であれば、土日祝日前や長期連休の初日最終日発着を外した日程で便の予約購入をする事で、数万円以上変わります。
航空会社の公式WEBサイトだと検索しやすいです。

4、納得する航空運賃出てくるまで毎日確認する。(粘る)

毎日航空運賃は変動します。航空会社の公式サイトを見てると15分とか30分画面を放置するとタイムオーバーで検索し直しになりますが、これはリアルタイムで座席数が変動する為、随時航空運賃が変わっています。
出発日程が近い時に購入する場合、効果が出てくる事がそこそこあります。ただし激安運賃は出てきませんので過剰な期待はしない方がいいです。
私の経験ですが、30分や数時間で航空運賃が変わったのを見た事がないのですが、1日経過すると結構変わったりします。

23年1月5日時点。この運賃をベースとします。
23年1月8日時点。2万5千円近く値上がり。これで買うのは嫌ですね。
23年1月11日時点。1月5日とほぼ同じ。私はこのタイミングで予約。
23年1月15日時点。この間で11日より安い運賃が出て来ず。

5、目的地到着空港の近くの空港の選択。(計画次第)

この方法が出来る旅行先は少ないのですが、目的地の近隣に国際線就航している空港が複数あると、少し離れた空港から陸路を使って移動する事にはなりますが、結構安い運賃があったりします。
日本だと羽田・成田、中国広東省だと広州・深圳・香港、上海だと上海・杭州といった感じです。
後の移動が面倒だったりしますが、値段は結構変わります。

特に広州・深圳・香港だと運賃が大きく変わります。
香港発着と広州・深圳発着であれば、運賃の差は2倍くらい変わる時があります。
しかし、深圳は香港の隣に接しており、広州は香港からフェリーか高鉄(新幹線)で行けますので、時間ロスは2〜3時間程度で済みます。
更に香港⇔日本便はフライト本数・就航路線が多い為、トータルの時間ロスは実質無しのケースが多いです。

左:東京⇔香港、右:東京⇔深圳。結構運賃差があります。

6、トランジット。(上級者向け?安いか微妙)

乗り継ぎです。
第3国経由での乗り継ぎ、目的地国内での乗り継ぎ、共にあります。
理屈としては、空いているフライトを乗り継いで目的地に行くというイメージとなります。
安さを求めてトランジットは、私のフライト検索経験上あまり見た事が無いです。

私が普段から航空会社を決め打ちしているからもありますが、ちょっと安いくらいなら選択しない方が良いと思ってます。理由は、
理由1:航空会社もしくは航空アライアンスが異なる便への乗り継ぎの場合、乗り継ぎ空港で手荷物を一度入手する必要が出てきます。
理由2:理由1の場合、乗り継ぎ空港で一度入国手続きが必要になる場合がある。本人国籍と入国する国次第ではビザが必要。
理由3:乗り継ぎ空港へのフライトの遅延で、次のフライトに乗れない場合がある。乗り継ぎ待ちはしない。
理由4:理由2を避ける為に余裕を持ってのフライト選択にて、都合良い時間に有るとは限らない。

日系航空会社もアライアンスの関係で第3国経由の場合はコードシェア便として運行はしていますが、コードシェアの場合は運行はあくまで主幹の航空会社となります。サービス・対応などは基本的に主幹の航空会社の方針に引っ張られますので注意が必要です。
(ANAの場合、NHxxxxの4桁の数字が0から始まっていない場合はほぼコードシェア便です。)

逆に、乗り継ぎ空港での滞在時間が20時間とかになるのであれば、旅行目的地の1つとして観光とかするは大いにアリです。

7、格安航空券サイトを利用。(どうだろう?)

手間は嫌でチャチャっと見つけて、安けりゃ何でもOKって人は良いと思います。
私の経験したメリット・デメリットを書き出してみますと、

メリット:安いフライト順に検索が出てくる。とにかく値段。

デメリット①往路と復路の航空会社が異なる場合がある。
デメリット②日系航空会社(ANAとJAL)は格安サイトの航空運賃と公式サイトの航空運賃はほぼ同じ。
デメリット③運賃クラスの選択が出来ない事が多い(LCC並に悪条件でも安ければOKならデメリットでは無い)。
デメリット④トラブル時に格安航空券サイトの会社経由でしか対応できない事がある。

デメリットの方を少し解説しますと、①は航空会社によってチェックイン時間などのルールが違いますので思い込みで行動しているとチェックイン出来なくて乗れませんでした・・・となりかねないです。
②はANAとJALは私の経験上格安サイトと公式サイトとで運賃はほぼ同じです。
航空会社をANAかJALで決めているなら、格安サイトで探しても良い価格は出てきません。(断言します)
④ですが、例えば何かの理由で空港到着に遅れて搭乗出来なかった場合にフライトキャンセルしようにも航空会社の空港窓口では出来ません。
格安サイトへの連絡が必要ですが、窓口への問い合わせ電話も営業時間が決まっていますので緊急対応はイマイチだと思います。
⇒結果、トータルで実は格安航空券サイトで買うのは安くないというのが私の理屈です。
 なので、自分で探して航空券を買うなら、格安航空券サイトは検索をするだけで、実際の購入は公式サイトでやる事をおすすめします。

最後に。

旅行は基本トラブルが付き物なのですが、その中で1番のトラブル(予定通りに行かないの)は移動です。
特に時刻表なんて関係無いね〜って感じの海外では、時間通りに移動出来ない事が非常に多く、本人ではどうしようも出来ない事もあり、1番手間が掛かる飛行機が最も影響が出ますので、それを理解した上で単純な安さよりもトラブルに巻き込まれ難い事を考慮して書いてみました。
なので、安く乗る方法として、思ってもいない手段だったり、その逆だったりと思う事があったかと思いますが、裏技的な内容はそんなに多く無いんですよね。なので、まずは直近で行く場合に粘る感じでやってみる感じからで良いかと思います。

本当に金掛けたくないのであれば、ポイ活(使わないFX株式の口座やクレカを作ってポイントサイトからポイントGETするやつ)とか陸マイラーとかでマイルを稼いでそれで旅行に行くのもありですね。

-マイル・チケット