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ANA・JAL共に日本国内航空券で往復割引【本当に安いのか?解説】

最近、飛行機での出張がめっきり減りまして変化に追いついてません。

日本に帰ってきたものの、遠くへの出張がほぼ無くなってしまい飛行機に乗ることの減ったのですが、今度の帰省で飛行機で帰ろうと便を選んでいたら「(往復)バリュー」という見た事ない航空運賃が設定できる事を発見しました。
(元)出張族として実際に購入してみました。

2024年7月時点での情報です。最新情報は公式サイトを確認ください。

日本国内路線の今までの航空券

日本国内で航空券の割引といえは、「早割」「株主優待」といったところがメジャーでしょうか。
往復で一括購入しても運賃が変わる事はありません。
航空券は普通運賃の価格が高過ぎて、前日までに購入するのが一般的で「予測空席数」「予約タイミング」に連動して運賃が変わるようになっています。

航空券でも往復割引

あまり大々的に宣伝されてませんが、2024年2月より開始された割引サービスです。
一言で「1回で往復まとめて買ったら割引する」ものです。

【概要】(ANAの場合)
割引率:往路復路それぞれ5%ディスカウント
適用運賃:ANA VALUE 全部(1〜7)
     ANA VALUE PREMIUM 3
     ANA SUPER VALUE 全部(21〜75)
     ANA SUPER VALUE PREMIUM 28
     ANA VALUE TRANSIT 全部(0〜7)、ANA SUPER VALUE 全部(21〜75)
基本は前日までに購入する航空券が対象。

【適用条件】
・航空券選択に、往復を選択した上で便の選択しなければなりません。
・出発地と到着地を同一にする往復旅程であること。大阪・広島・九州等マルチエアポートは同一空港として取り扱います。
・往復旅程以外の搭乗区間を含む旅程は予約することができません。
・往復共にディスカウント対象運賃である事。上記概要に記載している運賃形態であること。
・乗継運賃にて往復ディスカウントを適用させたい場合の接続便数は片道につき2便まで。
・乗継運賃にて往復ディスカウントを適用させる時は往路・復路ともに乗継運賃運賃の組合せの場合のみ、往復ディスカウント対象となる。

「予測空席数」「予約タイミング」に連動して変わる運賃から、更に往復まとめて航空券を購入すると、その運賃から割引くようです。
これは、国際線航空券では以前より片道別々で購入するより、往復一括で購入する方が安く航空券が購入できますが、それと同じ感じでしょう。
ただ、割引額が国際線の方が大きく、国内線は片道あたり5%とショボいですが。

ANAだとWebのTOPページの赤枠で往復に設定する必要があります。
往復を選択していれば、便を選択時に「(往復)バリュー」が選択できます。
片道を選択すると、便を選択時に「(往復)バリュー」が表示されません。

対するJRは・・・

昔からきっぷの種類で「往復割引乗車券」というサービスがあります。

【概要】
割引率:片道の営業キロが601キロメートル以上あれば、往復それぞれの運賃(=乗車券)がそれぞれ1割引になります。
乗車券を往復で購入する必要があり、別々で購入すると適用されません。

【飛行機には無いポイント】
①JRのきっぷは以下のいずれの条件も該当しなければ、途中下車しても無効にならずにそのきっぷで再度乗車する事が出来ます。
・片道の営業キロが100キロメートルまでの普通乗車券
大都市近郊区間内のみをご利用の場合の普通乗車券
・一部のトクトクきっぷ
・特急券、急行券、グリーン券、寝台券、指定席券、乗車整理券
特定の都区市内発着となる乗車券は、それぞれ同じゾーンの駅では途中下車できません。山手線内発着となる乗車券も同じです。
②有効期間は600キロを超えると購入時に指定する利用日から5日間
③乗車する日に購入日しても適用!

【適用対象外】
必ず紙のきっぷで購入が必要。

東京23区内の駅(品川でも新宿でも東京駅基準)から新幹線乗ると西は西明石駅以西、北は二戸駅以北となります。
JRは色々とルールが細かい上、ルールも結構変わるので、よく調べて購入しないと適用外で損する場合があります。
途中下車については今回の本題とは異なるので、詳細は割愛しますが説明リンクは付けておきます。

前述で【適用対象外】として、「紙のきっぷ必須」と書きましたが、東海道・山陽・九州新幹線の予約サイトであるEX予約でも600km以上の往復割引があります。
これだとEX会員でEX予約に紐付けしているIC系交通カードでの乗車が可能なのですが、
【メリット】
購入後、予約の変更は往路の列車発車時刻前まで何度でも手数料無料!
 乗車日・列車・設備の変更(往路・復路一括での変更時は区間も)が可能
・変更はWebかアプリでも対応可能!みどりの窓口や券売機に行かなくて良いです
・チケットレスでご乗車のお客様を対象にご利用区間等に応じてポイントが貯まるが支払いベースで1%も貯まらない

【デメリット】
・紙のきっぷより安く無いです!(東京⇒岡山 EXの往復割引で片道あたり16,150円。きっぷの往復割引だと片道あたり15,530円)
・途中下車不可!(乗車券と特急券が一体となった東海道・山陽・九州新幹線専用の商品だから)
・新幹線乗る駅までの在来線は別途運賃が掛かります!(新宿発なら新宿⇒東京までの運賃が別途掛かる)

といった感じで完全にビジネス向けな感じです。でもビジネス向けならわざわざ往復まとめて買う?って話でもあります。

えきねっとでも往復割引で購入可能です。カード次第ではこれで8%ポイントゲット。

飛行機と新幹線、運賃比較難しい・・・

単純比較がほぼ出来ないのが飛行機と鉄道の運賃です。
旅行中の計画・目的地などによっては飛行機か鉄道一択となりますし、運賃体系が違い過ぎます。

一応、飛行機・鉄道どっちも行けるところで比較すると、早く予定が確定していれば飛行機のほうが往復割引関係なくかなり安く、ギリギリまで予定が変動する場合は当日購入も可能な鉄道が良いという、ありきたりな結論になってしまいます・・・。

最後に

飛行機ユーザーは何となくお得感が得られますが、実際に購入してみたところ5%じゃ体感でほとんどよくわからない・・・。
というのが正直なところでした。
やはり、「予測空席数」「予約タイミング」に連動して運賃が変わるので、1日違いで5%以上の差が発生します。
75日以上前に購入なら長距離でも安い時で1万円切る運賃で購入できます。
あまり高額な時なら株主優待という手で逃げる方法もありますがこれだと往復割引を受けれません。
航空券はこの割引を当てにせず、出来るだけ早く購入した方が良いですね。

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